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静岡醸造株式会社 代表取締役 福山康大さん


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現在静岡県には、静岡市や県東部地区を中心に30カ所以上の地ビール醸造所があり、それぞれが独自の味のビールを製造していて、全国からも高い評価を受けるなど、静岡県は「地ビール王国」となっています。そんな世界に飛び込んだ、福山康大さんにお話しを伺いました。

ー 現在のお仕事を教えてください
2021年に静岡醸造株式会社を立ち上げ、現在、クラフトビールを製造、販売する傍ら、静岡市内で飲食店を経営しています。醸造所は駿河区丸子の「駿府の工房 匠宿」の一角に構え、2022年6月から醸造を始めました。5つのタンクで月8回醸造を行い、静岡市内を中心に出荷をしています。また、飲食店では自社ビールのほか県内の地ビールも揃え、お客さんに提供しています。

- この世界にはいったきっかけを教えてください
もともと料理が大好きで、学生時代には料理を覚えて海外で働きたいと考えていました。また、ビールが大好きで、ヨーロッパに留学中もいろいろな国を訪ね、様々なビールに触れる中で、クラフトビールの世界に興味を持ちました。日本に戻るとちょうどクラフトビールの第2次ブームの時期で、さまざまなクラフトビールが国内でも飲めるようになっていました。ビールづくりも料理と同じで、お客さんに美味しいものを提供して喜んでもらえる点で共通していると感じ、この世界に入ることを決めました。

福山さんにインタビューする学生広報大使の李江華さん(左)と山田美優さん(中)


ー 独立して会社を立ち上げた理由を教えてください
大学4年生の時、自分の手でクラフトビールを造りたいと思い、感銘を受けた、現在は伊豆市にある「ベアードビール」でアルバイトをはじめました。そして大学卒業後、そのままベアードビールに就職し、ビール職人になる機会を待っていましたが、クラフトビールの第2次ブームで、競争も激しく職人になるまでの待ち時間が必要でした。チャンスがなかなか回ってきそうもなくもっと多くのチャレンジをしたいと考えていたため、ベアードビールを退職し、東京の日本料理店でサービススタッフとして働き始めました。しかし、あまりの激務に挫折し半年持たずに静岡に戻ってきました。静岡に戻って2カ月間は無職のまま過ごしましたが、縁あって静岡市の「アオイビール」に入り、そこで本格的にビール造りを学びました。アオイビールで5年間醸造担当をしたあと、いくつかのクラフトビールメーカーのビール造りに携わりましたが、「自分が目指すクラフトビールを造りたい!」「人生を後悔したくない」という思いから、2021年に会社を立ち上げることにしました。

ー 蜂蜜や柚子の皮などを使ったビールを造っていますが、SDGsの取り組みを意識しているのですか
SDGsに取り組んでいるという意識はあまりありません。それよりも「人?地域との繋がりを大切にしたい」という気持ちが強いです。例えば、蜂蜜のビールを製造し始めたのは、たまたま匠の宿の裏側にある養蜂農家さんから、「蜂蜜を使ってみる?」と声をかけられたのがきっかけです。また最近では川根本町から、柚子を使ったビールを造らないかと話を持ち掛けられて、柚子ビールの製造を始めました。


ー 福山さんは、クラフトビール以外の活動をされているということですが
はい、現在はビール造りをしながら、「ホップマン」というコンビを結成し、漫才の仕事もしています。きっかけは非常に単純で、2000円出せば「M-1グランプリ」に出場できることをツイッターで知ったことで、2021年に大学時代の同級生を誘い、コンビを結成し出場しました。その時は、M-1に記念で出てそのまま辞める予定でしたが、たまたま2回戦に進出してしまい、調子に乗って芸人活動を続けることにしました。それ以降はイベントでの司会やステージ出演の依頼もあり、楽しんで漫才活動を続けています。現在は主に、「静鉄ビール電車」や清水区の「まぐろ博」といった地元のイベントや、芸術祭などのステージに出演しています。

ー 青森県出身の福山さんが、静岡県立大学国際関係学部を選んだ理由を教えてください
高校時代に所属した野球部の監督が、私の共通テストの結果から静岡県立大学を薦めてくれたからです。また親戚が静岡に住んでいたこと、兄が静岡大学に通っていたことから、所縁と偶然という感じで静岡に来ました。また、もともと国際的なことが好きで海外で仕事をしたい、外国語を使った通訳や国際関係の仕事に憧れていたことから、国際関係学部を選びました。

ー 学生時代にはどんな思い出がありますか
大学ではアコースティッククラブに所属し、友人とバンドを組んで活動をしていました。また兄の関係で静岡大学の「静岡ベスト」というサークルに入って、他大学の学生とも交流をしていました。国際交流サークルのような感じで、外国の方と一緒にスポーツをしたり、旅行したりしました。 授業は真面目に出ていましたが、私生活では、草薙駅周辺にある飲食店などで毎日のように飲み歩いていて、とても不健康な生活をしていました(笑)。

ー スペインに留学したそうですが
もともとカナダが好きで、入学当初はフランス語を学ぼうと思っていましたが、当時のスペイン語の先生がユニークな方だったのでスペイン語を選ぶことにしました。また、スペイン語を選択していたことから、3年次にスペイン留学をしました。今は交流締結をしているので留学先の単位が認められていますが、当時は一年間休学をして留学しました。留学期間中にいろいろな国を回り、異文化を経験してきたことが非常に大きな財産になっています。

ー 静岡県立大学に入って(静岡県に来て)良かったことはありますか
静岡で暮らしていく中で、ここは自分の第2の故郷、ホームタウンとして感じるようになりました。静岡は、のんびりしていて、人々も穏やかで優しく、リラックスできる場所だと思っています。
また静岡に来た当初、見たことのないようなたくさんの種類の魚に驚きました。郷土料理なども多種多様で、季節に合わせて栽培される野菜の種類も豊富にあり、食べ物がとても美味しいところも静岡の魅力です。

ー 今後の夢を教えてください
クラフトビールに関しては事業を拡大するかどうか、まだ考え中です。まずは、静岡の人に愛される、県外の人にも「静岡は静岡醸造があるからいいなあ」、「静岡醸造があるから、静岡に行きたい」というようなビールづくりをしていきたいです。また、「芸人としてテレビ番組のレギュラー出演ができればいいなあ」、という淡い期待も持っています(笑)。

ー 県大生へのメッセージ
学生時代には、可能性がたくさんあって、いろいろな道や進路があります。学生の皆さんには、はじめから可能性を絞り過ぎないで、軽い気持ちでいろんな所に行ったり、経験したりして、自分が思い描く選択肢に触れてみてください。そこでいいなと思えるものと出会えたらラッキーです。可能性を広げるような活動をしてください!
また、可能性や選択肢を広げるためにも、しっかりと勉強をしてください。


※このインタビューは、広報誌『はばたき』148号(2024年2月発行)に掲載されたものを再編?再掲したものです。